下敷きにした種本があるという。後書きを読むまでどこで聞いたか思い出せなかったが、
トンデモ本の世界や
奇妙な論理で紹介されていた作家[ヴェリコフスキー]だ。そのせいか、科学的な説明を無視した設定が随所に目につく。金星やアテナが
木星から飛び出した莫大なエネルギーを完全に無視したし、種本が
原理主義者のせいか洪水伝説の流布説明がなんとも...ほかにも沢山鼻に付く設定が山ほどあり、後半に説明があるのかと最後まで読んでしまった。はっきり言って下巻は必要ないかと。後半はひたすらパニック・サバイバルで、SF目的の人間には読むべき価値はない。この作家はサスペンス調の方が似合うだろう。